失敗しないための結束バンド
2020年5月18日

耐候性のある結束バンド

結束バンドは「インシュロック」や「ケーブルタイ」ともいわれ、複数の配線を束ねるために作られたものです。

もともと日本では複数の配線を独特な方法でひもを使って強く巻いていましたが、アメリカで結束バンドが開発され、日本でも40年ほど前から使われるようになりました。一定の方向に強く締め残った部分は切り捨てて使いますが、緩むことなく外す時は切るしかないという頑丈なバンドで、警察官が手錠代わりに使ったともいわれるほどです。結束バンドは樹脂の柔軟性を生かして作られていて、耐久性が良いという特徴があります。しかし、プラスチックは屋外で紫外線に当たり続けると劣化するという弱点があります。

紫外線だけでなく雨や風によっても劣化する可能性があり、屋外で使うときは耐候性のある素材を使ったものであることが重要なのです。波長の短い紫外線はエネルギーが強く、プラスチックの分子構造を壊していき、結束バンドの材質として主に使われるポリアミド樹脂は、劣化が促進されてしまいます。そこで、耐候性のあるものを作るためには、各材質に紫外線遮蔽剤のカーボンブラックを混ぜることで紫外線による劣化を防ぐことができます。

そのため、耐候性のあるバンドは黒いバンドとして販売されています。実際に劣化が防げるかどうかは耐候性の試験によって証明されていますが、その試験には屋外暴露試験と光源や降雨装置を使った人工促進試験の2種類あり、それらの実験を経ている商品で、屋外での長時間使用が可能です。

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