失敗しないための結束バンド
2020年4月15日

塩カルがケーブルに与える影響とは

名称にあまり聞き覚えがないものの、身近なところでよく使われている物質の1つに、塩カルがあります。

塩カルとは塩化カルシウムの略称で、名前の通り塩化物です。水分を吸収しやすいため、除湿剤や防塵剤などによく使われています。食品添加物に用いられることも多く、豆腐を製造する際に天然にがりの代用品として使われるのがその代表例です。水分を吸収しやすいことの他に、塩カルには水が凝固する温度を下げるという特性があります。そのため、道路の凍結防止剤などの主要原料にもなっています。冬場、雨が降った後の路面などにこれを撒いておくと、気温が下がっても水が凍りにくくなり、スリップ事故のリスクを減少させるのに役立ちます。

暮らしのさまざまな場面で活用されている塩カルですが、注意しなければならない点もあります。それは、電源ケーブルなどに対する被害です。塩分には電気を通しやすくするという特性もあるため、ケーブルの接続部分に付着すると漏電などの事故を引き起こすおそれがあります。また、ケーブルの被覆を破って中に浸透すると、ショートの原因となります。道路の近くには、外灯や広告看板などを点灯させるため、あるいは路傍の住宅に電力を供給するためにケーブルが敷設されています。凍結防止目的で撒布された塩カルがこれらに付着すると、トラブルのもととなります。そのため、冬場の気温低下がいちじるしい地域では、耐塩性の高いケーブルを使う必要があります。

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